小宮山放置ブログ

風呂上りに思い付きで作った、定まらないブログ

地元が聖地になる

みなさん、地元好きですか?

 

聖地巡礼というワードが「宗教的な聖地や聖域に参詣すること」以外の意味を獲得してから既にかなりの年月が経過した。「君の名は。」が流行した時、わりと一般に定着したような気がする。気のせいかもしれないが。

冒頭の質問に戻ると、私は地元が好きだ。私が住んでいるのは神奈川県の川崎市という、人口150万人を超す政令指定都市である。南部はアーバンかつ工業地帯、北部は治安はいいが目立った名所も無い街、だと思っていた。大して愛着があるわけでもなく、何なら一時は生まれた埼玉県行田市の方が好きだった。

 

しかしここ一年の間にひょんなことから川崎市川崎区を舞台にしたアニメ「 RELEASE THE SPYCE 」通称リリスパに出会い、地元に対する愛着を感じるようになった。

川崎市がモデルの「空崎市」南部を舞台に、スパイ組織に属する女の子たちが巨悪から街を守る…というのが大体の筋であり、ここにキャラクター同士の師弟関係やら空崎市の日常やらが描かれており、個人的にはテーマも相まってジョジョ四部にも似た感覚を覚えた。最終話に近づくにつれ面白さとエモさがどんどん加速していった。本当に良いアニメなのでマジで見てくれ。お願いします。キャラ原案なもり先生だから。

そのリリスパも最近はソシャゲのサービスが終了、供給がほぼなくなってしまっており、活動としては近所のよみうりランドまで聖地巡礼に赴く毎日である。ほとんどそれと二次創作だけで食いつないでいるので、「聖地巡礼」がいかに心の支えになっているか理解していただけることかと思う。二期でもOVAでもなんでもいいから供給をくれ供給を

releasethespyce.jp

さて、話題を戻そう。「聖地巡礼」と聞いてパッと思いつくメジャーな作品を挙げろ、と言われたら多くのオタクは「ガルパン」や「ラブライブサンシャイン」などを挙げるのではなかろうか。ラブライブサンシャインに関しては、私も平日に休みがあれば沼津に出かけるぐらいに思い入れがある。川崎市以外の大好きな街だ。

 

しかし、私が今「コ口ナが収まったら行きたい聖地」、第1位は沼津では無い。

ではどこか。埼玉県行田市である。

行田市が聖地である」と聞いてピンとくるオタクは少ないと思う。しかし、行田市を舞台にした作品は確かに存在する。その作品こそ、渡邉ポポ先生の「埼玉の女子高生ってどう思いますか?」だ。

www.comicbunch.com

そのタイトルが示す通り、埼玉県行田市に住む女子高校生三人組がメインの日常漫画。現在コミックバンチで連載中だが、ウェブでも本編の一部や番外編の6話が読めたり、試し読みがしたい人にも優しい。

 

私の実家では帰省をするとピザチェーン店の「馬車道」に行く習慣がある。以前帰省した時も家族で出かけた。食事の後、店に隣接しているツタヤに行ってみるとコミックコーナーにひときわ目立って展示されている漫画があった。それがこの作品だった。

生憎その時は持ち合わせがなく買えず、名前だけ覚えて家に帰ってから検索をかけた。そして上のリンクで試し読みをして驚いた。冒頭から、幼少期遊んだ水城公園が出ている。十万石まんじゅうを食べている。しまむらに行っている。

読み進めていくうちに、自分の思い入れのある場所や行事がどんどん登場してきた。11話で前述のツタヤが出てきたときなど、若干感動してしまった。非埼玉県民の読者にはなんのことかさっぱりかもしれないが、とにかく既視感と郷愁のオンパレードだった。

それとキャラクターが良い。生粋の埼玉県民である「姫宮アグリ」と「白鳥小鳩」に対し、元都民の「東上みなと」という外部視点を持ち合わせたキャラがいる。この2:1のバランスが割と心地良いのである。さらに秩父出身の委員長「影森モナ」、新任教員の「三郷南」などなど、行田に対する異なった視点を持つキャラが多数登場する。これによって、行田と人間関係の両方が掘り下げられる構造が成立しているのである。すげえ。

そんなわけですっかりこの作品に夢中になってしまった。最近改めてコミックスを読み直して、背景の書き込みの細かさにも驚かされた。

 

埼玉県、特に行田在住の方に読んでもらいたいのはもちろんのことだが、女子高生のゆるめな日常漫画を探している人や、埼玉に関するぼんやりしたイメージを持っている人にも一度読んでもらいたい。

私はコ口ナが収束したら、行田に帰省して古墳まで散歩に行こうと思う。

 

それではまた。

www.amazon.co.jp

あと十万石まんじゅう

https://www.jumangoku.co.jp/product/155/