健康ミネラルむぎ茶と付き合いたい
先日の合否発表から暫くして期末考査も終わり、なんとか人心地ついてきた。のんびりTwitterを眺めていると、こんなニュースが目に飛び込んできた。
これまで幾度となく「○○が予防に有用だ」というソース不明の情報を目にしたが、これは発表元が医科大とあってかなり注目を集めているようだ。とはいえまだ基礎研究段階で人での効果も未確認らしいので、話半分程度に努めたい。
ところでお茶と聞いてしばらく前の事を思い出した。
普段よく見るサイトのひとつに「コロモー」がある。詳しい説明は省くが、端的に言えばYahoo知恵袋のようなサイトだ。ただ空気はかなり異なり、ちょっとした雑談や大喜利のような質問も目立つ。上の質問は私がしばらく前にコロモーに投稿した「(擬人化された)お茶と付き合うことができるなら誰を選びたいか」というifの話だ。
健康ミネラルむぎ茶の特徴はその「親しみやすさ」に集約されるかもしれない。他のお茶を圧倒する容量。麦の香ばしさと飲みやすさ、素朴さ。そのうえカフェインレスで、老若男女問わず親しまれている。「家庭的で誰にでもやさしく、健康的で飾らない穏やかな人」。それが健康ミネラル麦茶だろう。
また、麦茶には夏のイメージがついて回る。実際、夏の季語にもなっている。しかし健康ミネラルむぎ茶は、冬場も暖房や温かい風呂によって水分を失った我々に潤いとミネラルを届けてくれる。いつだって健康ミネラルむぎ茶はあなたのそばにいるのだ。
コロモーに質問をしたことで、自分と違う視点の面白さに気づかされた。ちょっと回答をピックアップしていく。個別にリンクを張りたかったがそういう機能は無かったので、適宜質問のリンクから見てほしい。
・コーン茶
「たまにしか会えないあの子にたくさん話しかけて小さく笑ったところを見て心でガッツポーズしたい」らしい。個人的にコーン茶を飲む機会は少なく、味もうろ覚えであるのだが、その気持ちは大いに共感できる。
・十六茶
「人格が十六人いることを信じて」とあるが、思いつかなかった。この理論でいくと爽健美茶もかなり面白いことになりそうだ。調べてみたら爽健美茶の素材は全部で17種類だったので1人多い計算になる。
・どくだみ茶
「名称にどくが付いてるのを気にしてる引っ込み思案な可愛い女の子」というビジュアルが、実に容易に想像できる。たぶん若干ネガティブなところがある十代前半ぐらいの女の子だろう。
・チャイ
「一見とっつきにくいが、話したらだいぶ気さくで人懐こい スパイスを使った料理が上手」
お茶を擬人化したコンテンツがあった場合、褐色・エスニック枠は確実にチャイだろう。お姉さんで若干性格にクセがあるものの主人公に甘く、一部でかなりの人気を誇るキャラとか。麦茶以外でいちばん好きかもしれない。
質問をしてみて、わりと被りが少ないのに驚いた。それだけたくさんの種類のお茶が人々に愛されているということか。
とりあえず麦茶を飲んで寝ようと思う。
ご報告のようなものなど
前回ここにくだらないことを書いてからだいぶ時間が空いてしまった。ちょっと計算してみると、実に140日ぶりの更新らしい。奇しくもTwitterの上限文字数と同じ数だ。
さてその140日間何をしていたかというと、大学受験についていろいろと準備をしていた。Twitterなどで明確に言及こそしないが、私もそんな年なのだ。
オープンキャンパス(と、ゆるゆり叡山電鉄コラボ)を目的に京都へ赴いてみたり、
あるいは普段から厄介になっている某先輩に志願理由書の添削をしていただいたりと、これからの進路についてそこそこ真面目に取り組んでいた。
そして去る11/20、第一志望のAO入試の合否発表があった。結果は、
【速報】ハニワニハ、春から大学生
— 🇪🇪ハ二ワ二ハ (@haniwaidomath) 2020年11月20日
合格だった。
落ちていたらどうしようかと思った。あとは卒業さえできれば春から八王子のT大でキャンパスライフを送れる。
かねがね「大学に入ったら和服で眼鏡かけて髪伸ばして中分けにして髭も伸ばしてそこら中草履で練り歩くぞ」と思ってたんだけど、一歩誤ると京極夏彦の亜種みたいになってしまいそうだな…
— 🇪🇪ハ二ワ二ハ (@haniwaidomath) 2020年8月18日
↑これも入学してから段階的に実行していきたい。
ところで自分を取り巻く環境が変わるなら、それに付随して新しい出会いも生まれることになる。私の通わんとしている大学もとい学部は、どうもナーディーな学生が多いらしい。するとTwitterで事前に繋がっておくのも手だろう。
しかし、関わりの中心がネットではなく現実である以上、本垢での交流は避けたい。なので、大学のためのアカウントを新たに建てようと思う。
ただ本垢の方もフォロワーが増え、タイムラインの煩雑さが否めなくなっている。そこで、新たなアカウントでは本垢の親しいフォロワーとも繋がりたいと考えている。日常的なツイートや活動発表の場を新たなアカウントの方にシフトしていこうかとも思っているが、現在使っているアカウントの更新を停止するつもりはないので安心してほしい。
適宜フォローを進めて年内には完了したい。そちらでの名前は変えるつもりだが、本垢同様に呼んでいただいても差支えない。日頃親しくしていただいているフォロワーの皆様、何卒よろしくお願い申し上げます。
それではまた。
推しの印鑑がなくて自作する
テレワークの波が押し寄せ、はんこ業界はそのあおりを食っている。業務のデジタル化に伴って、押印義務を廃止しようとする流れが生まれつつあるのだ。
私は印鑑を押す機会がほとんどない。それに加えセキュリティ的観点からも押印について不信感を持っており、その義務が廃止されても何ら不満はない。千葉市では既に2009年から市の申請書をすべて「署名可」としているそうだ。押印義務の廃止が日本全土に拡大するのも、時間の問題かもしれない。
しかし、そうなったとしても印鑑は消滅しないだろう。理由はいくつかあるが、その一つは「推しの苗字の印鑑を買う」ことに喜びを見出すオタクがいるからだ。その数は決して多くないが、確実に一定数存在している。かくいう私もその一人だ。
ところで、私が以前から愛読している漫画に「ゆるゆり」がある。
内容の説明は割愛するが、私はこの作品に登場するキャラクターたちが大好きだ。そんなわけでキャラたちの苗字の印鑑が欲しくなって、近所のデパートに赴いた。
「赤座」ある。「吉川」ある。「大室」ある。「杉浦」ある。……あれ?
「歳納」だけ、どこを探してもない。
調べてみたところ、「歳納」は全国に約100人しか存在しないレア苗字らしい。ちなみに、同じくレア苗字っぽい雰囲気の「赤座」は約800人。8倍もいる。
無いなら仕方ない。赤座の印鑑だけを購入し家に帰った。「棚にない印鑑はお作りします」というポップも出ていたが、およそ1500円とのこと。ゆるゆりの通常版に換算すれば2冊分である。金はかけたくないが印鑑は欲しい。
ジレンマである。どうしたらいいのか。
え?
マリーアントワネットさん?
/作ればいいじゃない\
そうしよう。
私の趣味は消しゴムはんこの制作だ。七森中の生徒会印や蔵書印を捏造した過去もある。
ただ、今から作ろうとしているのは印鑑だ。サイズはわずか10mm。こんな小さいものは今まで作ったことがない。はたして上手くいくだろうか?
パソコンで印面をデザインし、10mmに縮小して消しゴムに転写。角をそぎ落として円形にする。
…いける。確かに小さいのだが、そのおかげで刃を入れる部分も少ないのだ。サクサクである。
そうこうしているうちに彫りあがった。が、このままでは非常に使いづらい。なにしろ厚さが5mmあるかないかなのだ。押しにくいことこの上ない。どうしたらいいのか。
/持ち手をつければいいじゃない\
そうだね。
市販の印鑑を用意し、自作した消しゴム印の長さだけ先端を削る。
そして、瞬間接着剤でくっつける。
ここまでくると完全に印鑑としての体を成している。
しかし重要なのは、本当に印鑑として機能するかどうかだ。文字がつぶれているようでは話にならない。
押してみよう。さあ、どうなんだ?
あるわコレ。
誰がどう見ても、歳納京子の自宅にある印鑑だ。心配は杞憂だったようだ。
加えて、先端を削ってから貼り付けたのが功を奏し、印鑑ケースにもちょうど収まる長さになった。横着しないでよかった。
こうして、めでたく「歳納」の印鑑を手に入れることができた。ここでこの記事を終わりにしてもいいが、それでは印鑑を買って喜んでるだけのオタクとなんら変わりないのだ。なんとかしてこいつを有効活用出来ないだろうか。
しばらく悩んでいたところ、私の頭に一つのアイデアが浮かんできた。
用意するものは印鑑、封筒、そして「Wordテンプレート」だ。
Microsoftのホームページを見たことはあるだろうか?製品案内やサポート情報以外にも、PowerPointやWordで使えるテンプレートが配布されていたりする。内容は季節のイベントに関係するものから、確定申告などに使えるものまで多岐に渡る。そしてその中には、「保護者に渡すお知らせ文書のテンプレート」も存在するのである。
私はWordを立ち上げた。文言を考え、テンプレートを書き換えること十数分。印刷して出来上がったのがこちらだ。
「教材費納入のお願い」である。
ここに名前を記入して印鑑を押し、500円を入れた封筒を用意すれば……
「教材費のスタイルを利用した500円貯金システム」が完成する。
封筒の中の500円を使おうとすると、「歳納京子の教材費を着服しようとしている後ろめたさ」を感じるため、無駄遣いの減少が期待できる。名前や金額を書き換えれば、「大室櫻子の給食費」や、「赤座あかりのPTA会費」などのバリエーションを制作でき、さまざまな貯金(と妄想)が楽しめる。
そんなわけで、推しの印鑑を活用する方法を紹介させてもらった。もしかすると先駆者がいるかもしれないが、「自分の好きなキャラの私物を持っている」という感覚を味わうことが出来てかなり楽しい。興味がある方は、Wordテンプレートや印鑑を使って試してみてはどうだろう。
え?
推しの苗字の印鑑が無かった?
/ないなら作ればいいじゃない\
それではさようなら。
Astro-Hoが誰にも似ていなくてかわいそう!もはやテラは流行らないってホント?調べてみた!
こんにちは❕小宮山です
行く先々でテラ人の羨望の的になっていたことでおなじみのAstro-Hoさん。
「知らなかった…」という人も多いのでは❓
今回は、Astro-Hoさんの情報について調べてみました❕
Astro-Hoさんの出身地
出身地はわかりませんでした。しかし、「窒素呼吸性生物のクラブでは火星のスラングを話す」や、「土星訛りが身についている」など、太陽系の言語に堪能なようです。Astro-Hoさんは太陽系出身なのかもしれませんね❕
Astro-Hoさんの目指した場所
”新天地”と呼ばれる、高級輸入住宅の惑星のようです❕
Astro-Hoさんはしし座の人工惑星のとある国家に帰化したので、もしかしたらそこのことかもしれません。
もはやテラは流行らないってホント?
「もはやテラは流行らない」というのは、Astro-Hoさんの口癖らしいです。なにか考えがあるのかもしれません❕
死亡説❕❓
実はAstro-Hoは「既に死亡している」と考える人もいるそうです!それによれば、Astro-Hoさんは晩年チタンの枕を涙で濡らしながら、遺言のポーズでこんなルナ語を吐いたそうです…
「私を故郷に帰してほしい」
本当ならとてもかなしいですね…個人的には、Astro-Hoさんはまだまだ元気だと願っています(笑)
いかがでしたか?
テラ人の羨望の的であるAstro-Hoさん。死亡説まで出ているとは私もビックリでした❕これからの活躍に期待したいですね❕
それでは、また次のブログでお会いしましょう~
クソサイトの平沢進
— 🇪🇪ハニワニハ (@haniwaidomath) 2019年9月18日
「Astro-hoが誰にも似ていなくて可哀想!目指したのは新天地?もはやテラは流行らないってホント?調べてみた!」
というネタを、以前Twitterで書いたのでブログにした。
休校期間中聴いてた音楽・海外編
iPhoneのミュージックを開いたら、いつの間にかアルバムが結構増えていた。そこで、「学校が休校になってから聴いていた音楽」を、時系列に沿ってちょこちょこと紹介していこうと思う。数が多いので今回は海外の音楽のみに絞り、気が向いたら日本の音楽をやることにする。
早速行ってみよう。
①3月頭
休校になって間もなくは、The Atlanticsの再生回数が多かったように記憶している。1961年に結成されたオーストラリアのサーフロックバンドで、オーストラリアのバンドとしては初めて自分たちでヒット曲を作ったバンドらしい。
実はこのバンドに影響を受けていたのが他ならぬ平沢進である。ヒラサワが好きな人間なら、イケベのインタビュー記事で名を聞いたことがあるかもしれない。The Atlanticsの代表曲のひとつ「Turista」をヒラサワはソロでカバーしているが、P-MODEL時代にもライブで演奏していたらしく、その音源が残されている。
それから4月ごろ、instagramに「白会人がBomboraのギターを弾く動画」を挙げたら海外から反応が来た。誰かと思ったら、
本人でめちゃめちゃ驚いた。
②3月中旬~下旬
やたらと偏った音楽を聴くようになる。偏っているのはいつものことだが、例えば
であるとか、
といったアンビエントに近い電子音楽を好んで聴いていた。池田亮司の個人的な再燃もこの頃来た。しかしその一方ソフトセルであったりとか、
Thundercatのアルバム「Drunk」のリミックス「Drank」とかも聞いている。
それからこの時期追加した覚えのないアルバムに、プリンスファミリーでおなじみThe Timeとか、マークプリチャードとスティーブスペイセックの組んだAfrica Hitechがいたりする。
休校になって色々不安定になっていたんだろう。リリフレもこの頃終了したし。
③4月
4月は基本勉強のBGMになるような音楽を探していた記憶がある。それこそ最近の学生らしくLo-Fi Hip Hopなど聴いていた。
とはいえiPhoneに入っていたのは少なかった。基本あれはYoutubeのラジオで聞き流すもんだから当然といえば当然か。
Lo-fi Hip Hopは自分でもvolca sampleにエレピやビートを流し込んで作るぐらいにはハマったが、一週間もしないうちに完全に飽きてしまった。ここからどこに行ったかというと、
ライヒである。勉強のBGMとしてはこれが思いのほかしっくり来た。さらにこの時期からEPOCALC氏のブログの過去記事を読むようになり、レーベルnova musichaの存在を知る。
Luna cineseから手を付けた。勉強のBGMにしておくと、曲が長いため再生時間から問題を解くのにかかった時間を知ることができるという、思わぬ効果もあった。
また、去年のフジロックにも出たことでお馴染みのKhruangbinを聴くようになったのもこの頃。
④5月頭
EPOCALC氏の過去記事から音楽を探す。ただこの頃聴いていたのは日本によりがちだったため、海外の音楽がかなり少ない。最初はnova musichaのアルバムが数点、
Tama Imparaが一枚、
あとBattlesの「La Di Da Di」があるのみで、そこまで掘り下げられない。
⑤5月中旬~現在
急にアジアのバンドに趣味が偏る。これは自分の中でGym and Swimのリバイバルが起きたから。台湾のバンドdeca joinsや、
タイのユニットVarisなどいろいろ聞いてみた結果、
先ほど出たBattlesともコラボした台湾のバンド、落差草原 WWWWに着地した。
すごい。
以上が休校中に聞いた音楽の大まかな流れである。リンク中心で、なんとなく尻すぼみ感のある記事になってしまった。
それでは次は日本の音楽で。
Wordテンプレートでゆるゆりを感じる方法
ゆるゆりが好きだ。あのゆったりした世界観が大好きだ。以前は精神をすり減らしながら生きていたけど、ゆるゆりに出会ってから変わった。すり減るどころか、余裕がモリモリ増えていく毎日だ。私の通う学校は臨時休校中だが、心を病むことなく過ごしている。ゆるゆり最高。
ゆるゆりに手を出したのは、臨時休校が決定してすぐだった。つまり出会ってからまだ二か月とちょっとしか経っていない。でもそれは、ひとりの人間を沼に落とすには充分すぎるほどの長さだった。大室家も買ったし、10周年記念本も買った。OVAもそのうち買うだろう。
Twitterもゆるゆり関係のつぶやきが増えた。コミックスを読んで感情が高まったら長文の感想を書き込むし、食事の前に手を洗えば「手うがした」とつぶやく。その食事が終われば、デザートのラムレーズンを食べながら「ラムレーズンうめぇ」と写真に文を添えて投稿するのである。
そんな生活をするうちに、私の中に二次創作欲が湧いてきた。タイムラインには神絵師のファンアートが続々と流れてくる。それを眺めていると、自分の出来ることでゆるゆりに対する愛を表現したい、という気持ちが抑えきれなくなった。
#ゆるゆり消しはん部
— ハニワニハ (@haniwaidomath) 2020年5月6日
櫻子!
トーンまで彫ったのはたぶん初めて。難しいな…
昔ジョジョはん彫ってた時の感覚が若干蘇ってきた pic.twitter.com/Zc91i0ize4
そこで消しゴムはんこを作った。私は漫画のワンシーンなどを消しゴムはんこにする趣味があったのだが、最近はめっきり作らなくなっていた。
リハビリを兼ねて彫ってみると、とても楽しかった。編集者のてふさんから反応を頂いたりもした。色々なキャラを彫りながら、私は久々に消しゴムはんこ作りの楽しさを感じていた。
しかし最近、消しゴムはんこ以外の形でも二次創作をしたいと思うようになった。なにしろ休校の影響で時間は有り余っているのだ。消しゴムはんこだけしか作らないのも、少しもったいない気がする。
だが、私には満足な絵を描けるほどの画力は無い。かといって、SSを書くほどの文才も無かった。八方塞がりとはこのことだ。
そんなことを考えながら、またひとつはんこを完成させた。写真を撮ってTwitterに投稿し、彫る過程で出たゴミを片付けるうちに、机が散らかっていることに気づいた。ちょうど良い機会なので軽く掃除することにした。
場違いなものをあるべき場所に戻し、不要なものをゴミ箱に捨てていく。机の上には色んなものが乱雑に転がっている。埃まみれの充電ケーブル。曲がったゼムクリップ。ブックオフで買ったけれど読んでいない小説。消しゴムの入っていた包装。中学の時の生徒手帳。学校から届いたお知らせのプリント。
学校から届いたお知らせのプリント……?
差出人には「生徒会」とある。部活の部員勧誘ポスター制作のお願いについてのお知らせだった。
これだ。
Microsoftのホームページを見たことはあるだろうか?製品案内やサポート情報以外にも、PowerPointやWordで使えるテンプレートが配布されていたりする。内容は季節のイベントに関係するものから、確定申告などに使えるものまで多岐に渡る。そしてその中には、「保護者に渡すお知らせ文書のテンプレート」も存在するのである。
私はこのテンプレートをダウンロードして、Wordを立ち上げた。
文言を考え、書き換えること十数分。
「七森中の校内掲示板に貼られているお知らせ」ができた。
どうだろうか。事務的な文だから、文才を気にする必要はない。画力も不要だ。Wordだけでこんなにも簡単にゆるゆりワールドを感じるものが作れるとは。
この調子で、他のお知らせも作ることにした。もう1枚生徒会からのお知らせが欲しい。
ありそう。
一時保管場所が理科準備室になっているのは、私の西りせ観の延長だ。これが決定されるまで、増え続ける落とし物に困っているりせさんに、西垣先生が「私が預かっておいてやろうか?」と提案したりする場面もあっただろう。あったらいいなあ。
西垣先生といえば発明、爆発のイメージがついて回る。七森中ではそれに関係するお知らせもよく出たりするのではないだろうか。
1枚目はさておき、2枚目はだいぶ深刻だ。たぶんこのお知らせは半壊した理科室の扉に、細長いマグネットバーとかで貼られているだろう。
西垣先生がお知らせを掲示しているなら、七森中の他の教員も例外ではないだろう。南野先生からのお知らせを想像してみた。
体育科教員という立場にあるからには、当然授業に関係したお知らせを出すはずだ。プールの清掃はひょっとしたら陸上部にやらせているかもしれないが、知ったこちゃあない。私は水に濡れながらキャッキャウフフしている京綾と、それを見て鼻血を出している千歳が見たいのだ。
というわけで、計5枚のお知らせが出来上がった。これらをA4でプリントアウトして「現物」を手に入れる前に、私はあるものを制作した。
「七森中学校生徒会印」である。
こいつを印刷したお知らせに押せば
「生徒会から正式に掲示許可が下りたお知らせ」の完成だ。
こんな形で消しゴムはんこ制作スキルが役立つとは思わなかった。ある意味、「原点回帰」とも言えるかもしれない。
壁に貼れば完全に七森中の風景だ。最高か。家の都合上使えなかったが、画鋲でとめたり、自宅にあるなら黒板に貼ってみたりすれば、さらに「それっぽく」なるのではないだろうか。
というわけで、時間も文才も画力も使わず、ゆるゆりを感じるアイテムを制作する方法を紹介させてもらった。興味がある方はテンプレートを利用して、七森中学校の掲示物を作ってみてはどうだろう。
作ったお知らせを自室の壁に貼って楽しんでいたら、秘書検定3級の母に
「角印って名前の書いてあるところの近くに押すんじゃないの?」
と言われた。
そうなの…?
地元が聖地になる
みなさん、地元好きですか?
聖地巡礼というワードが「宗教的な聖地や聖域に参詣すること」以外の意味を獲得してから既にかなりの年月が経過した。「君の名は。」が流行した時、わりと一般に定着したような気がする。気のせいかもしれないが。
冒頭の質問に戻ると、私は地元が好きだ。私が住んでいるのは神奈川県の川崎市という、人口150万人を超す政令指定都市である。南部はアーバンかつ工業地帯、北部は治安はいいが目立った名所も無い街、だと思っていた。大して愛着があるわけでもなく、何なら一時は生まれた埼玉県行田市の方が好きだった。
しかしここ一年の間にひょんなことから川崎市川崎区を舞台にしたアニメ「 RELEASE THE SPYCE 」通称リリスパに出会い、地元に対する愛着を感じるようになった。
川崎市がモデルの「空崎市」南部を舞台に、スパイ組織に属する女の子たちが巨悪から街を守る…というのが大体の筋であり、ここにキャラクター同士の師弟関係やら空崎市の日常やらが描かれており、個人的にはテーマも相まってジョジョ四部にも似た感覚を覚えた。最終話に近づくにつれ面白さとエモさがどんどん加速していった。本当に良いアニメなのでマジで見てくれ。お願いします。キャラ原案なもり先生だから。
そのリリスパも最近はソシャゲのサービスが終了、供給がほぼなくなってしまっており、活動としては近所のよみうりランドまで聖地巡礼に赴く毎日である。ほとんどそれと二次創作だけで食いつないでいるので、「聖地巡礼」がいかに心の支えになっているか理解していただけることかと思う。二期でもOVAでもなんでもいいから供給をくれ供給を
さて、話題を戻そう。「聖地巡礼」と聞いてパッと思いつくメジャーな作品を挙げろ、と言われたら多くのオタクは「ガルパン」や「ラブライブサンシャイン」などを挙げるのではなかろうか。ラブライブサンシャインに関しては、私も平日に休みがあれば沼津に出かけるぐらいに思い入れがある。川崎市以外の大好きな街だ。
しかし、私が今「コ口ナが収まったら行きたい聖地」、第1位は沼津では無い。
ではどこか。埼玉県行田市である。
「行田市が聖地である」と聞いてピンとくるオタクは少ないと思う。しかし、行田市を舞台にした作品は確かに存在する。その作品こそ、渡邉ポポ先生の「埼玉の女子高生ってどう思いますか?」だ。
そのタイトルが示す通り、埼玉県行田市に住む女子高校生三人組がメインの日常漫画。現在コミックバンチで連載中だが、ウェブでも本編の一部や番外編の6話が読めたり、試し読みがしたい人にも優しい。
私の実家では帰省をするとピザチェーン店の「馬車道」に行く習慣がある。以前帰省した時も家族で出かけた。食事の後、店に隣接しているツタヤに行ってみるとコミックコーナーにひときわ目立って展示されている漫画があった。それがこの作品だった。
生憎その時は持ち合わせがなく買えず、名前だけ覚えて家に帰ってから検索をかけた。そして上のリンクで試し読みをして驚いた。冒頭から、幼少期遊んだ水城公園が出ている。十万石まんじゅうを食べている。しまむらに行っている。
読み進めていくうちに、自分の思い入れのある場所や行事がどんどん登場してきた。11話で前述のツタヤが出てきたときなど、若干感動してしまった。非埼玉県民の読者にはなんのことかさっぱりかもしれないが、とにかく既視感と郷愁のオンパレードだった。
それとキャラクターが良い。生粋の埼玉県民である「姫宮アグリ」と「白鳥小鳩」に対し、元都民の「東上みなと」という外部視点を持ち合わせたキャラがいる。この2:1のバランスが割と心地良いのである。さらに秩父出身の委員長「影森モナ」、新任教員の「三郷南」などなど、行田に対する異なった視点を持つキャラが多数登場する。これによって、行田と人間関係の両方が掘り下げられる構造が成立しているのである。すげえ。
そんなわけですっかりこの作品に夢中になってしまった。最近改めてコミックスを読み直して、背景の書き込みの細かさにも驚かされた。
埼玉県、特に行田在住の方に読んでもらいたいのはもちろんのことだが、女子高生のゆるめな日常漫画を探している人や、埼玉に関するぼんやりしたイメージを持っている人にも一度読んでもらいたい。
私はコ口ナが収束したら、行田に帰省して古墳まで散歩に行こうと思う。
それではまた。
あと十万石まんじゅう。